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TPP参加は残忍な日米FTAの始まり

記事下に出る広告は忍者ブログの仕様でブログ主は関与していません。背景画像はアメリカ国内で行われたTPP反対行進写真です。(TPPとは「自動車」「郵政」「農業」「医薬品・医療機器」などが含まれる「投資」「金融」「通信」「工業」などをはじめとする24もの部会がある原則関税撤廃というルールと交渉内容は非公開の合意のある、初めはニュージーランドなどの小さな国がやっていた貿易協定でしたが2008年から事実上米国が乗っ取って主導権を握り、参加国と米国だけは保護主義で、一方的に自由化を求める米国との過酷なFTA状態になっているものです。)

   

移転しました。


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ニュージーランドのTPP反対者 ジェーン・ケルシー:TPP講演「異常な契約」



2011年7月14日 憲政記念館 講堂ジェーン・ケルシー教授  東京講演会 議事録(未定稿) より動画部分転載


第1部 講演
皆様この様な形で、お招き頂きまして参加できることを大変うれしく思います。そして皆様方の前でお話しできることを大変うれしく思います。ニュージランドにおいても、この様に国会議員の皆様に参加頂けるというのは大変幸せでございます。ニュージランドに帰りましても、同じように国会議員との対話を推進してまいりたいと思います。
過去数日間にわたりまして、仙台にまいりました。まず冒頭に東日本大震災で被災された皆様、犠牲に遭われた方々に哀悼の意を表するとともに、お見舞いを申し上げたいと思います。日本の国民の皆様が影響を受けたと伺っております。ニュージランドにおきましても、実は悲劇的な地震がクライストチャーチにおいてありました。私どもも多くの友人を失い、衝撃を受けています。そして、今後の復興に向けて努力を傾注していかなければなりません。
さて、本日のテーマについてでありますが、自らの運命は自らが決定していかなければならないということを強調したいと思います。そしてTPPに関しまして、国家として国民として、意見を述べられなければならないと思います。
3部構成でプレゼンテーションさせて頂きたいと思います。まず第1部はTPP交渉の背景であります。そして、第2部におきましては、問題点についてご紹介申し上げたいと思います。今までの交渉の中で、浮上してきた問題点をご紹介します。第3部におきましては、日本への影響についてご説明します。とりわけアメリカから出てきた文書を見るとアメリカが日本に対して何を要求しているのかが示唆されています。TPPの交渉に参加した際に日本に対する要求がどういうものになるかご紹介申し上げます。
まず、この環太平洋戦略的経済連携協定・TPPとは何かということですが、まだ存在しない協定です。新しい協定であります。本協定を推進しようとしている関係者は、21世紀の協定であると主張しています。今までにはなかったような自由貿易協定になると主張しているのです。とりわけTPPの目的は国境の枠組みを超えることを目指していると主張しています。今までになかったことであります。国境の枠組みを超える国内措置ということであります。政策や規制で普通貿易では対象にならなかったものもTPPの対象になるのです。後で詳しくご説明申し上げたいと思いますが、例えば公衆衛生に関する政策、資源の所有権も含まれます。そして民主主義的なプロセスも対象となります。従いましてこの協定は、ユニークなものになります。それは、広範な影響を国内の政策、そして日々の生活に与えることになるからです。
現在は9カ国が交渉に参加しています。オーストラリア、ブルネイ、チリ、
マレーシア、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、アメリカとベトナムです。いずれもAPECの加盟国です。それ以外に共通点はないとお考えになるかも知れません。確かに多様な国々です。しかし、重要な共通点もありまして、それについては後でご説明申し上げたいと思います。
このTPPの中の力関係を理解するために重要な要素というのは、9カ国ではあるけれども1カ国だけが圧倒的に大きな経済大国であり、そして、政治的な影響力を持っているということです。すなわちアメリカが圧倒的に大きいということであります。ですから実質的にはアメリカとその他8カ国の協定とも位置付けられます。
なぜそのようなことを申し上げるかという背景ですが、オーストラリアやニュージランドの2カ国におきましては、TPPのような協定に関しましては、閣議決定ができます。しかし、アメリカにおいては議会が承認しなければならないのです。すなわち、アメリカの商業的な目的に適ったものでなければなりません。そしてまた、アメリカの議会が犠牲にしたくないセンシティブ的な分野につきましては徹底的に保護するということになります。アメリカの議会が承認しなければTPPというのは成立しないのです。だからこそアメリカは交渉において圧倒的な影響力を及ぼすのであります。
このTPPは2005年に締結されました、チリ、シンガポール、ニュージーランド、ブルネイの環太平洋戦略的経済連携協定をベースにしています。しかし、これは完全な協定ではありませんでした。投資、金融サービスを規定する章がなかったからです。チリは当時アメリカとの交渉を完結し、その協定が投資金融サービスにどう影響を及ぼすのかということについて示唆がうまれたからです。そして2008年におきまして投資金融サービスに関する交渉が行われた際にアメリカが参加をすることを表明したのです。
ジョージ・ブッシュ大統領は、アメリカがこの交渉に参加するだけではなく、P4に参加したいと表明したのです。アメリカが他の協定に参加するというのは例外的です。従いましてアメリカが完全なパートナーとして再交渉するということを意味したのです。その後、オーストラリア、ペルー、ベトナムも交渉に参加することを表明しました。そして、その後マレーシアも交渉に参加しました。しかし、オバマ政権が誕生した際に、TPPに関しては、前政権の政策を再評価してから考えるとしたわけです。ロビー活動もありまして、企業側のロビー活動を受けてオバマ政権もTPPの交渉に参加することを表明しました。それ以降7回にわたって、交渉・会合が開かれまして、2週間前にベトナムで第7回の交渉が行われました。
以上歴史に関して概観を説明させて頂きました。もう?し深く振り返る必要性があると思います。19世紀まで遡る必要性もあるかと思います。1999年にWTOのラウンド交渉がシアトルにおいて開催されました。しかしながら、失敗に終わりました。会場の外でもデモが行われ、そしてWTOの加盟国の間から反対意見が出たからです。当時は、とりわけニュージランドの現貿易大臣が下
から協定を作る必要性があると主張したのです。トップダウンではなく、下からボトムアップで協定を作ろうと考えたわけです。トロイの木馬戦略と言えます。皆様方よくご存知だと思います。このトロイの木馬というのは、全く問題のない木馬と思われたけれどもその中にはいろんな目的があったわけです。
その後、ニュージーランドとシンガポールが協定を交渉しまして、そしてP4、チリ、シンガポール、ニュージーランド、ブルネイの間で交渉されたのです。その他のFTAと組み合わせていこうという取り組みです。この様な取り組みを通して、アジア・太平洋地域全域にわたっての協定を構築したいと考えているのです。それがTPPの背景にある目標です。
ではここで、具体的な目的について申し上げたいと思います。2つの主要な目的があります。TPPの推進者によって、打ち出されている目的です。
一つめは商業的な目的です。しかし、これは通常の貿易協定ではないのです。貿易協定というのは、自動車あるいはテレビその他の製品をそれぞれの国の間でやりとりをする貿易に関するものだとお考えかと思います。そして国境での関税が課せられ、そして輸入された製品が高くなる問題に対応するものです。しかし、TPPの現在の交渉国は、高い関税を設けていません。殆どの国は任意で関税を引き下げてまいりました。そして、この交渉国の間で既にFTAが策定されています。したがって互いの市場にアクセスできる状況になっています。シンガポール、チリ、ブルネイ、オーストラリアとアメリカは自由貿易協定があります。オーストラリア、ニュージランドもASEANとの協定があります。そしてその他にも多くの協定があります。既存の交渉国の間で関税を引き下げるというのは主たる目的ではないのです。商業的な目的を考えるのであれば、重要なのは投資の分野であります。したがって、この協定というのは投資に関する協定と位置付けることもできます。外国の投資家が、とりわけアメリカの投資家が他国に投資をし、そして権利を保障してもらうことを可能にするものです。そしてこれらの協定を投資家自らが政府に対して行使することができるのです。
アメリカがとりわけ重要視している分野があります。知的財産権から得られるロイヤリティーです。製薬会社もそうですし、ハリウッドもそうです。マイクロソフトも同様ですが、非常に重要な収入源になっているのです。常により厳密な知的所有権の法律の整理を求めています。そうすることによって権利を独占したいと考えているのです。
それに加えて、他の自由貿易協定で入っていないもので、サプライチェーンの統合を行うということをTPP関係諸国の中で行うというものであります。様々な事業を各国で行っている国々を対象にしたものがあります。
そして、もう1つは規制の調和です。つまり、国内の規制をお互いに出来るだけ似通ったものにしようというものなんです。つまり、国境を越えて深く入り込むということでありまして、これは単に普通の貿易、従来の貿易をどうこうするということではないということです。
2つめの目的、これは先ほども申し上げましたが、この地政学的、戦略的な目的です。これは経済とは無関係でもあります。TPPはいわば判断基準になる協定と理解されています。すなわち、1つのモデルをつくろうというものなんです。そのモデルをもとに他の国が参加できるようにするというというものです。特に、他の新興工業国、特に大きな国、例えばインドであるとか中国、韓国もそうです。日本にとりましては、この戦略は非常に重要であります。ただ単に、日本が、参加するということは、クレディビリティを与えるということになります。すなわち、アメリカ以外の小さな国だけでは、余り意味を持たないからです。もし日本がこの全体の中に加わっていくことになりますと、おそらくしっかりとした基盤として他の国々が参加出来るようなものになると理解されています。すなわち、この協定はアメリカを中心にして行う、アメリカのモデルをベースとしたものになるということ。これがテンプレートになって経済統合をアジア太平洋地域に実現していこうというものなんです。これ自身、アメリカにとっても中国に対するカウンターバランスを作り出すことになりますし、そして、アメリカ自身は現在、ASEAN+3ではありません。ASEAN+6、この東アジアサミットの3ヵ国でもありません。したがって、アメリカにとりまして戦略的な目的は非常に重要なんです。気象・経済的目的が同様に重要だということになります。
この2つの目的を擁護することによって、アメリカの議会を通過することにつながる。そして、議会を通過するということが政治家に求められるということになります。オーストラリアとニュジーランドにおきまして、より幅広い経済統合、アングロアメリカのモデルをベースにしてつくっていこうというふうに考えております。周辺国があるということになりますので、主要なマーケットにアクセス出来るようにするためにはそれが必要だからです。ご覧頂いておりますように、この交渉は非常に広範囲に広がるものであります。9ヵ国だけではなく、様々な作業グループが内部に存在しています。こういった課題を1つの作業グループで、議論されているものは、他の作業グループでも議論されているということになっています。したがって、全体像を理解するのは非常に難しいものがあります。
いま、現段階における交渉でもどういう状況になっているでしょうか。もともとこの交渉の妥結は、APECの首脳会議がホノルルで開催される時、すなわち11月に設定されていました。最初からこういったことは実際出来ないというふうに言った人がいます。あまりにも、壮大で論争を呼ぶ内容を含んでいるからです。ですから、達成は出来ないだろうと見ていました。そして、その通りになりそうです。色々な重要なテーマがまだまだ議論されていません。というのは、オバマ政権が、ブッシュ大統領の時に制定した、そして合意をした自由貿易協定を議論しなければならないからです。 韓国、パナマ、そしてコロンビアの自由貿易協定について解決しなければならない。したがって、それをこなれるまでは、政治的に非常にセンシティブな課題を先に出すということをし
たくないという状況にあります。したがって、2011年9月には、米国の交渉会議が行われることになりますが、しかしそれが十分に実行できなければ11月の合意は難しいということになるでしょう。ただ、APECの首脳会議が11月に開かれますので、そこで合意があったとしても、ある種の曖昧な枠組みが合意されるに過ぎないという状況になるのではないでしょうか。
来年、アメリカでは大統領選挙があります。そして、合意を来年に実現するというのは、合意が出来ると想像するのは難しいということが分かるでしょう。例えば、経済団体、労働組合、環境保護団体、そして、アメリカの小規模な農民が色々な意見を言うようになるからです。したがって、交渉に関わっている人たちにとりましても、2013年までは何も起こらないだろうと見ています。つまり、まだまだ十分時間がある。そして、その時間を使って何が起きているのかということを理解することが出来るということであります。この点については、後ほどもう?し詳しく話をしたいと思います。
交渉は非常に秘密裏におこなわれていますので、中身を見て何が議論されているのかを外から見るのはなかなか難しいことです。しかし、一方では交渉がおこなわれている期間がありますので、この期間において、日本においても色々議論をしておられますけれども、何が具体的にこの費用対効果、費用便益の関係から何が課題なのかを議論しなければならないかと思います。
公式の情報が非常に?ない状況でありますけど、しかしながら、すでに多くの課題が議論を呼ぶものになっています。様々なTPPの交渉国において 話題になっている課題があります。おそらく、最大の争点になっているのは知財についてでしょう。何故これが議論を呼ぶのかということになりますと、テキストがリークされたことに現れております。アメリカの草案がリークされた、そしてニュージーランドの草案もリークされています。これは全く双方が逆になっているんです。様々なアナリストによりますと、アメリカのテキストを見れば様々な分野でどういう意味合いを持っているかということが分かると思われました。
もっとも重要な分野というのが医薬品です。つまり医薬です。アメリカの製薬会社のロビー活動の結果、アメリカの草案がつくられています。しかし、このテキストを採用するというということになりますと、安い医薬品にアクセスすることが他の国では難しくなります。例えばニュージーランドの例がありますけど、ここがニュージーランドで最大の争点となっているからです。我々はこのファーメックスといわれる製薬公認機関があります。そして予算を決めまして、一つの形式があって、その医薬品に対してどれだけ支払われるかということが決められています。例えば、ジェネリックな医薬品もありますし、そして、また特許の製薬、そしてロイヤリティについても制限なども入っています。アメリカの提案は、ニュージーランドがこのシステムを運用することが出来ないようになってしまいます。すなわち、この医療予算が更に上がってしまう。若しくは、国民が医薬品を購入するのに更にお金を支払わなければならないと
いうこと。医療保険の下で健康保険によって医薬品に対してアクセスできる訳でありますけど、しかしながら、それが利用できなくなる。そして、選んでいかなければないという状況におかれることになります。
2つめの知財の関係で重要な点は、インターネットに対するオープンアクセスです。マイクロソフト自体は、このインターネットで何が出来るのかということについて非常に関心を持っております。そして、もしアクセスをすべきでない者がアクセスした時の賠償請求、そして、インターネットプロバイダに対して、実際に人々が何をダウンロードしているのかということについて監視をしなければならない。これは、民主主義の観点から問題になると思います。そして、グーグルが実際この議論をしています。マイクロソフトやグーグルにとってこの点が重要になってくるというわけです。
同時に、ニュージーランドにおきましては、例えばローカルなIT会社がオープンソースを持っていると致します。そして、ここで将来イノベーションが発生すると、そしてイノベーションの機会が失われてしまうということになりますと、経済発展の可能性も失われてしまうということになります。アメリカは、刑事罰を実際にインターネットに不適切な形でアクセスした時に刑事罰を加えようというような話があります。図書館も懸念を持っております。著作権の期間との観点です。日本におきましては、あるものは70年、そして別のものは50年という著作権の期間というふうに理解しています。この著作権期間が長ければ長いほど、大学や図書館等にとりましては、アフォーダブルのサービスをしにくくなります。インターネットに対する制限、そして、この著作権の問題が、知識セクター、そして大学セクターにとって大きな制約になります。
もうひとつの重要な要素がありますが、そして議論が出る点でありますが、投資家の権利に関わる点です。ほとんどの国におきましてはある種の制約・制限を海外の外資に対して行っております。しかしながら、ほとんどの国において、そういった制約が取り除かれて参りました。そして、特にセンシティブな分野、例えばニュージーランドにおきましては、農地の購入、そして漁業権の購入、アメリカからこういった制約を全て取り除けというふうにいわれております。
この点におきましてニュージーランドでは非常にセンシティブになっております。特に民営化の歴史をたどってきた経過があるからです。公的資産の民営化を行った、しかしながら多くの場合失敗をしたという経験をもっています。その結果、政府として航空会社、そして鉄道会社を再買収するということを行いました。そして、また郵政の民営化についても失敗をするということがありました。現在、政府として、また民営化をしようとしています。例えば、我々がつくった、政府でつくった銀行の民営化を検討しています。もし、こういったところに制約を加えるということができないということになりますと、非常に大きな問題を抱えることになります。ニュージーランドの外からニュージー
ランドに対して大きな制約が加わるということになります。
しかし、この協定の中で提起をされています投資家の保護がありますが、そのためにはニュージーランドとして、そのルールを変えていかなければなりません。その場合、投資家は、その権利として国家に対して請求することが出来るというふうにいわれております。そして、投資家としてこの紛争を国家に対して直接行う、ニュージーランドの裁判所ではなく国際調停裁判所、これは世界銀行のものですけど、ここに提起することができる。そして議論につきましては秘密裏におこなわれることになります。投資家と国家しか分からない内容になっています。
また、紛争が起きている、あるいは提訴されていること自体わからないことがあります。先に進むまで状況が明らかにならないということです。オーストラリアにおいての事例があります。オーストラリアにおいてはこれが問題になり、TPPの議論が非常に展開されています。フィリップモリスというタバコの会社がありますが、公衆衛生上タバコの消費をオーストラリア政府が制限していると主張しているのです。タバコのロゴに関しまして、簡素化するということを法律で整備しようとしています。フィリップモリスは、このような行為、このような政策は収用に値するとしている。投資をしたものの結果である商標が侵害されていると主張しているのです。したがって、オーストラリア政府を世界銀行の機関に提訴する。しかも香港の子会社を通して提訴するというのです。これは裏口からの提訴です。これは協定の中で権利が与えられています。ですからフィリップモリスやその他の企業も、TPPはこのような投資に関しての規定がなければ受け入れられないと主張しています。
ベトナムは縫製産業について懸念しています。アメリカの提案している規定によりますと、もしも繊維が、その縫製されている国であるならば問題だとしています。ベトナム産業は非常に懸念しています。アメリカにとって有利な規定であるからです。
そして次に、国家貿易企業についてでありますけれども、シンガポールやベトナムは特にそうなんですけども、このような国家貿易企業があります。これは反競争的であるという主張が生まれています。国によっては、農業に関して国家貿易企業のある国もあります。例えばカナダにおきましては、酪農に関して乳製品、そして家禽などに関しましても、国家貿易企業があります。カナダに対しましては、それを譲歩しなければ交渉に参加することはできないといわれています。
日本においても同様の企業があります。輸入品に関しての国家貿易企業があります。しかし、交渉の対象にしなければ、交渉に参加できないということが要件になります。政府調達市場についてでありますが、政府は多くの投資をします。サービスを享受しています。とりわけ建設業において、また、港湾、道路、刑務所などの政府調達市場があります。外国企業も同様に入札に参加できるようになります。交渉の中身次第ということであります。
次に農業については後で詳しく説明します。もう一つ争点になっているのは、金融に関してです。グローバルな金融危機が起きた時にこの交渉が始まりました。主要なプレーヤーで、金融サービスに関してのショーをアメリカの協定において策定したのは、いわゆるシティバンク、シティグループ、AIGなどです。これらの企業というのは金融危機を起こした企業であります。リスクがさらに継続するということになります。国境をまたぐ金融サービスが、また、トゥー・ビッグ・トゥ・フェイルの国際金融機関、そして金融上のイノベーションなどが危機をもたらしたにも関わらず、また影響を及ぼすということになります。私もこの分野を深く研究してまいりました。
もう一つ重要な分野は、投機的な資本の流れをコントロールするということがあげられます。これこそが不安定をもたらしているわけです。韓国は規制をはじめました。資本の流れに関して規制をはじめようとしています。しかし、アメリカの協定はそれを許可しません。また、政府は国際収支が危機の状態にあっても介入できないことになります。
労働並びに環境に関しましても争点があります。さらに、人の移動を貿易協定を通してということに関しましての争点が起きています。通常は移民法の問題ですが、しかし企業はオペレーションを円滑化していくために、そしてまた、投資をしていくために要求しています。会計事務所、法律事務所も同様の規程を求めています。
もう一つ重要な争点になっているのは農業に関してです。TPPというのは自由なアクセスを提供する、そしてまた、10年間で関税をゼロにするといわれています。しかしこれはアメリカ以外の国に適用されるルールです。アメリカは既存のFTAに関しては、再交渉の対象にならないとしています。したがって、砂糖に関しては、オーストラリアに対して一切妥協しない、譲歩しないと主張しています。また、ニュージーランドの乳製品に関しても、再交渉の対象にしないとしています。しかし、同じ柔軟性を他の国に提供しようとはしていません。さらにアメリカは、検疫、食品表示、規格、BSE牛に関しましても主張しています。そしてまた、遺伝子組換作物に関しては、禁止措置をとってはならないと主張しています。
これは全て主権と民主主義に関する問題点です。というのは文書は秘密裏に交渉されています。合意に達するまで非公開で交渉されます。また、期限が設けられているわけではありません。ですから永続するということです。政府が脱退しない限り永続するものです。脱退する場合は、企業そしてまた外交上、色々な問題が出てまいりますので、脱退は事実上難しいのです。そして中身を変更することも非常に難しいのです。全ての締約国が合意しなければ内容を変更することはできません。この義務は国家間で行使されるのみならず、先程申し上げましたとおり、法人、投資家が直接強制できるものとなっています。また、投資家は透明性を求めています。透明性というのはオープンであるという
ことを普通意味するものと思います。しかし、企業にとりましては、自分たちにとって透明性を求めるということです。すなわち政府が政策、規制などを議論する際に参加したいと主張しているのです。
例えば日本郵政についても同様の主張があります。どうして意見が受け入れられないかということに関しまして説明を求めます。また、他の協定でも見られますが、新しい政策、規制に関しての交渉について不満があった場合、そのような規制を導入するのであれば訴えるということを投資家が主張することができるのです。ですから、主権と民主主義に関する問題点があり、また、柔軟性が不十分であるということの重要な要素であります。
では、日本への要望についてでありますけど、米国の通商代表部は毎年、各国の貿易障壁についての報告書を出しています。日本に関しましては、2011年の報告書がありますけども、それを読むとアメリカが日本に対してどういう要望を出してくるのかということを理解することができます。米国はもはや製造に関しましては超大国ではありません。当然のことながら、国内の産業を保護したいと考えています。輸出に関してのアクセスを求めると思いますが、むしろサービスを重要視しています。サービスと投資です。そして知財からのロイヤリティ収入を重要視しているのです。
2011年の報告によりますと、米、豚肉、牛肉、小麦の輸入制度を撤廃する。そして食品に関しての関税率を引き下げることを求めています。また、検疫、食品の安全性に関しての法律の改正を求めています。
通信産業に関してのアクセスを拡大する。金融、保険についても拡大する。また、輸送、港湾に関しての流通、IT、法律事務所、教育産業などについての拡大を求めています。建設、公共事業に関してのアクセスを求めています。ITと官民パートナーシップについてのアクセスを求めています。知的財産権に関しましては、制約を含めて改正を求めています。医療機器に関しての拡大を求めています。また、投資規則に関しまして、非公式で障壁の撤廃を求めています。そして、競争の透明性を求めています。透明性というのは、日本政府の政策決定に影響を及ぼしたいと考えているのです。
では、医療制度についての示唆を考えてみたいと思います。我々は公衆衛生制度というのは、社会的役割があると考えています。地域社会にとって、将来にとって重要だと考えています。しかし、これらの協定においては商業的な活動としてみなされているのです。その中でもアメリカが国際的な医療産業において最大プレーヤーです。それを更に拡大したいと考えています。そのためにTPPを活用したいと考えているのです。私立病院に関しての制限を撤廃して欲しいと考えています。さらに民間の保険サービスを提供したいと考えています。PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)による病院運営を求めています。オンラインで医療を提供したいと考えています。国境を越えた保険サービスを求めています。国境を越えた保険サービスと呼ばれるものです。さらに医療機器並びに医薬品に関しての承認手続きを迅速化してもらいた
いと考えています。多くの人が求めているのではないかと思いますが、それだけではなく、診療報酬制度を変えてより高い利益をあげたいと思っています。したがって、医療に関する予算が不十分になるということになります。血液製剤に関しての規制を緩和してもらいたいと思っています。食品表示並びにダイエット保健関連、栄養補助食品に関しましても緩和を求めています。劇的な変化が日本の医療制度に起きるということを意味しています。
では日本郵政はどうでしょうか。これは私にとりましても非常に興味をもっている分野でありまして、日本からも多くの方が、ニュージーランドの規制緩和、そして、郵政三事業の民営化について見に来ていたからです。そして、新しい銀行を作るということもありました。我々は、その金融の94%を外国資本でもっている、そして、農村部門、貧困層に対してサービスを提供しなかったという経験があります。
アメリカは長年にわたりまして、日本郵政について不満をもっていました。AIGの保険、そしてシティーグループなどが中心になったものでありました。フェデックスもそうだったと思います。この保険、そして金融、またその宅配サービスにアクセスしたがったからです。ここでは、いわば平等の競争条件がないということ、そして政府からの保証を日本郵政が暗黙のもとに受けてる。これはフェアーではないということがあったわけです。そして金融、金融サービスについては内部相互補助が行われているということ、そして異なる税法規、そして規制が適用されているということもいわれました。
また、WTOでこれを提訴をするということをいわれました。アメリカの企業が日本の金融、そして保険業に対して、また宅配サービスに対してフェアーな扱いをすべきだとしていたわけです。
TPPを通じて、こういった企業が直接この問題を取り上げることができるようになるということになります。すなわち日本政府に対して大きなてこを行使できるようになるということになります。そして、一旦これが提供されるようになりますと、元に戻すということが難しいということになります。キウイバンクがありますが、これは政府が作った銀行でありますけども、これが大きな問題を抱えることになります。すなわち、キウイバンクのようなものをTPPのもとではつくることができなくなるからです。
最後になりますが、なぜ、このTPPに日本政府が交渉に参加をしようとしているのかということ、この点について4つの理由が一応いわれています。
一つは、もっとアクセスを確保、他の市場に対してアクセスが確保できるようになる、投資、そして物、市場へのアクセスができるようになるということになります。そして、TPPの交渉国、アメリカだけではありません、そういった国々と既に自由貿易協定を結んでいるわけです。アメリカは日本市場にアクセスすることができるようになります。その点については非常に政治的にセンシティブな対象になっております。韓国とアメリカのFTAにつきましても、いかにこういった交渉をするということ、そして譲歩をするということが難し
いことであるかということがよくわかります。
二つめの理由として上げられているのは、日本は、このAPEC全体の合意ということを目指すということにつながるということになります。ASEAN+3、そしてASEAN+6で日本は既に中心的な存在です。なぜ、それに加えて英・米型の協定、自由貿易協定に参加をしなければならないのか。
第三の理由は、これは経済的な観点ではない、これは外交的な取引だと、目標があるのだということ。アメリカとより近づこうという狙いなのだということ。そしてアメリカが中国に対抗できるようにしていこうというものです。
もうひとつ、第四番目の理由でありますが、これは、これまでも申し上げましたけれども、ニュージーランドの新聞、二日前だったと思いますが、出ていたものです。TPPは日本政府がリストラを行い、これは国内的な政治の中でなかなか難しいということもあって、裏側からこういった変化をもたらしていこうという狙いがあるというふうにしていました。そしてその上で、ドアを閉めてしまう。そうなりますと、新政権はこれをひるがえすことができなくなってしまいます。もちろん皆さんの方が、日本の状況については良くご存じかと思います。ですから、引き続き榊原先生とも話をしながら、この点についていろいろ伺っていきたいと思います。どうもありがとうございました。

ニュージーランド・オークランド大学ジェーン・ケルシー教授の来日講演会スライド



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