TPPは自由貿易の否定である!【藤井厳喜】AJER
↓動画下コメント
《TPPは自由貿易の否定である》
藤井厳喜(政治学者) 2011年11月17日出演①
一般に、TPPは「自由貿易協定である」と考えられていますが、実は自由貿易を否定するものです。
一部の多国籍企業=大企業に有利な規制やルールを導入するように仕組まれています。
(※多国籍企業の実態については、先週放映分を是非、ご参考ください。
関連動画⇒ 崩壊するアメリカ経済①貧富の格差が拡大するアメリカ【藤井厳喜】AJER
http://youtu.be/xMmKESkL1dc )
TPPが本当の自由貿易の為の協定であるならば、私はそれを否定しません。
ところが実体は全くそうではないのです。
TPPの中には、ISD条項というものが含まれています。
これは、「投資家対国家間紛争」に関する条項です。
外国企業が差別された場合、国家政府を訴える事が出来る条項です。
既に、NAFTA(北米自由貿易協定)を結んだカナダやメキシコは、ISD条項を盾にとったアメリカ企業によって、訴えられ、酷い目にあっています。
TPPは、貿易を自由化するものではなく、多国籍企業に有利な規制を導入するものなのです。
(※TPPについては、私が以前に解説しました此方の動画もご参考ください。
関連動画②⇒【藤井厳喜】TPP危機の深層と国益防衛―菅・前原の利己的売国外交[H23/1/23] http://youtu.be/L1M9GXxyyF4 )
アメリカ国民はTPPに反対している!【藤井厳喜】AJER
↓動画下コメント
《アメリカ国民はTPPに反対している!》
藤井厳喜(政治学者) 2011年11月17日出演②
実は、アメリカ国民の多くも、TPPへの参加を反対しています。
農家や中小零細企業などにとっては、TPPは明らかに不倶戴天の敵だからです。
(この事は既に、拙著『日本人の知らないアメリカの本音』 http://www.amazon.co.jp/dp/4569797962 で解説した通りです。是非、ご参考ください。)
全米の各地で反TPP運動が巻き起こっています。
アメリカの反TPPデモで、掲げられたプラカードを紹介しました。「TPP=DEATH」というのは、最も強力なメッセージです。「TPP=POVERTY(貧困)」というものもありました。
ISD条項と並んで、日本国民にとって問題になるのは、アメリカが主張する知的財産所有権(IPR)の問題です。
これらの問題について、改めて最新のニュースと絡めながら解説しています。
TPP賛成者は自由貿易を否定するのかとか鎖国するのかとか
TPP反対に言いますが、自由貿易論者こそ、TPPを拒否しなければいけなかったのです。
TPPを議論する際にTPPは自由貿易ではないという前提は必須だと思われますが、残念ながらTPPは自由貿易だという前提で議論されるケースが
極めて多いことは深刻な問題だろうと思います。野田首相も保護主義が台頭しているからこそ自由貿易を推進すべきだと国会で言っており、TPPが自由貿易だと認識しているようだから大変な事です。あるいは、TPPに日本が参加する事は、米国の多国籍企業が他国に輸出を伸ばしたり、市場参入しやすくするための米国の保護主義政策だと分かっていてひたすら抽象的な言葉でTPP日本参加の意義を強調して、TPPを推進しているとするなら相当な腹黒どじょう貧乏神宰相ですね。
野田首相はTPPには大きなメリットがあるとか抽象的な事は言いますが具体的にどういうメリットがあるのかという事を語ったことはありません。
野田首相をはじめとするTPP参加に積極的な人たちは、具体論がなく精神論と抽象論で押し切ろうとしています。
TPPに賛成している人には、普段は官僚や政治家や官僚を批判的に論じている、みんなの党を支持してるような官僚不審の人が多いのになぜかTPPについてだけは「日本が主導できる!」と威勢のいいことを言って、日本の外交官を始めとする日本の中枢にいる官僚や政治家の力量や交渉力を過大評価して、期待をし「絶対やれる!」というような論調で押し込んでくることだけでもTPP賛成派は怪しいです。
いつもあなたたちが、駄目駄目言ってる官僚達がTPPについての交渉ごとだけ主導してやれると思えるのか不思議です。
だから、普段官僚を批判しながらTPPの時だけ交渉力を期待する人って、日本の官僚がアメリカと渡り合えると思ってないけど、
外国資本のためにやれるといってTPP参加を促しているとしか思えないんですよね。
なんにしても野田首相と野田内閣はTPP参加ありきで進めています。野田首相の答弁を聞けば、TPPに日本が参加することが日本にとってどのような事をもたらすのかは関係ないことが伝わってきます。野田首相は言葉の詐術師です。オバマ政権の要望に答えるためだけに
国内でホラを吹きまくっています。何を聞いてもごまかしと抽象的な事しか話してくれません。聞いている方はむなしくなるようなことばかりを繰り返すだけです。
アメリカが「日本は全ての品目を交渉のテーブルに乗せる」と発表したことに対して、野田首相は「そんな事は言っていない」と抗議したとされていますが、
米国側が報道を訂正しないとしたら抗議はしないとなりました。何故そうなったかというと
最初から日本政府は、アメリカ政府に対して「日本は、非関税措置を含め、全の品目・分野を交渉の対象とする用意がある。」とアメリカ向けの文書に記載して
伝えてしまっていたからです。
TPP 米国向け資料に「日本は、非関税措置を含め、全の品目・分野を交渉の対象とする用意がある。」との記述
アメリカに対しては、「日本は、非関税措置を含め、全の品目・分野を交渉の対象とする用意がある。」といいながら
それをごまかすために、形だけ抗議して、国内向けには、「守るべきものは守る、勝ち取るべきものは勝ち取る」と威勢のいい言葉面だけ並べて繰り返し唱えて
ひたすら欺こうとしているのです
野田首相がTPPで「守るべきものは守る」といったので、国会で「わが国のネガティブリスト(守るべきものを書いておくリスト)に、例えば、コメ・砂糖の関税撤廃はしない、国民皆保険を守り、混合診療は解禁しないなど、明記すべきだと思いますが、どうですか?」
と聞かれたところ
「ネガティブリストを持って交渉するというやり方が、本当に交渉になるかどうかというと、心の中に守るべきもの、そういうものをしっかりやっていくことは当然でありますけれども、リストを持って、これじゃあ入らないというのは、これは交渉ではないと、わたしは思います。」という、TPPについて分からない人でもおかしいと思うような答弁を繰り返していました。
これらを目の当たりにしてしまったら、野田首相と野田内閣はTPPとは何かは問題ではなくTPPに入ることを目的化しているという事を思わざる得ませんでした。
↓米国内のTPP反対運動。
Photos from the Chicago Week of Action on Trans-Pacific Trade ByCTC? September 12, 2011
より
Leaked Trans-Pacific FTA Texts Reveal U.S. Undermining Access to Medicine
Help Prevent a NAFTA of the Pacific
TPP Watch
TPPは全世界で反対されている、自由貿易ではなく公正貿易が必要
【海外ネタ】アメリカ人だってTPPには反対だ!―アメリカによる[0回]
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